2010/10/21

10年間良く続いた!

  9月も下旬になり、会報の打ち込みの日が近づいて来ても、テーマが浮かびません。自然と浮かぶ時もあれば、何を強く感じているのか、伝えたいことは何か、を自分の心に問いかけることで、テーマを決めて行くこともあります。そして最初の書き出しの言葉が浮かぶと、割と書けて行きます。
 今回も4日前に「何を感じ、何が気になり、何を伝えたいか――」をよくよく自分に問いかけて、やっと会報を読んで下さった方の「10年よく続きましたね」という言葉が浮かびました。私から見れば、先号でも言いましたが、「いつの間に10年たった」という感じで、特に感慨はないのですが、でも、振り返れば、同じ仕事や活動が(中学教師やいのちの電話など)10年続いたことはなく、10ヶ月から5年位でした。道草の家の活動(仕事)は、10年続き、そして、これからもやって行きたいことですから、自分に合った自分が求めていたものだから、かと改めて思いました。
 それまでたずさわった仕事(活動)は、それぞれ色々と葛藤があり、「自分に合わない」と思ったり、やめる時は強い挫折を感じたものでした。
 高校頃から――親との葛藤から――強いコンプレックスと、憂鬱感があり、それが却って何もしないではおられず、結婚してからも、仕事や活動をして来ました。自己表現が下手、自己主張ができない、でも指示されたことのみやることもいやだし、と言ってもリーダー的にもなれず、それが挫折の大きな原因だったかと思います。
 そんな中で、カウンセリングに行き当り、「ひきこもる青年の居場所」を開きました。道草の家の活動を主体的にできますし、小規模ですので、私でもある程度リーダーの役割ができるようです。

気質に合う活動、仕事、生き方
 今でも、軽いゆううつ感がありますし自信のない面もあります。十分な活動ができていないのではないか、青年や親に方と適切な関わりができていないのではないか―など、色々と思い悩むことも多くあります。そして、カウンセラーの仲間の活動や学会発表などを開くと「バリバリ働いている!」と少し揺らぎます。
 でも以前にくらべれば、憂鬱感も弱くなりましたし、前よりしゃべれるようになりました。
 そして今考えてみればSAT療法(筑波大学教授、宗像恒次氏、開発)で学んだ「気質」(後の頁を参照)に照らし合わせてみると、今の仕事は私の気質に合っているのだと思われます。
 私の気質は「自閉気質」がメインで「循環気質」がサブにあります。「自閉気質」は「マイペース」「社交性はない」が「自分の世界がある」「話をじっくり聞ける」という面があり「循環気質」は「人としゃべりたい」「人に愛されたい、認められたい」という欲求がありますので、青年の集いで青年たちと話し合う場があることは私の「話を聴きたい」のと「しゃべりたい」という気持を満たし私に合っているのでしょう。
 また強くはありませんが「不安気質」もあり憂鬱感、コンプレックスもあることは全くない人よりは心悩む人の気持も想像し易いし、共感し易いと思います。そして
“しゃべれない”悩みを持つ人の気持も分かり易い。“思ったことができない。思っても思うようにできない“人の気持も分かる感じがします。(人前で落ちついて話すことが今だに出来ないし、挫折感を何度も味わいました。)「自分が頑張って、困難を乗り越えて来た、だから誰でも頑張ればできるはず」という言葉をしばしば聞きますが、そうは思えません。
 でもまた、執着気質が低いのでそんなに完璧を求めないで、活動を続けられるだろうと思います。
 じぶんの気質を否定しないで理解して、自分の気質に沿った、気質を生かした生き方、仕事をすることだ、と今頃になって分かりました。余り、世間一般の理想を求めないで、人と比べないで自分の気質の特性を知って、ネガティブな方向に向かうことを抑え、ポジティブの方向に向かうことを意識することが大切だと思います。
 例えば、執着気質の特性、完璧主義の人は、120%を求めて頑張り、無理し、達せられないと「自分はダメだ」とストレスが強くなり、がんやうつ病の原因にもなりますが、その自分の気質を自覚し、「50%、30%でいいんだ」と意識することで、ストレスが避けられます。(きっちりとした仕事など信頼を必要なところでは完璧さが生かされます)
 不安気質の強い人は、意識して自分の不安の半分位で抑えれば、先の様々な状況が想像でき、リスクを避けられます…。(参考文献:宗像恒次著「自分のDNA気質を知れば人生が科学的に変わる」)