2017/12/01

ひきこもりの理解


12月の後半に、千葉市ひきこもり地域支援センター主催の「ひきこもりサポーター養成研修」で、道草の家の活動を報告しました。同時に道草の家の青年の集いに参加している青年(男女)が体験発表をしました。ひきこもるようになった経緯や、ひきこもっているときの心の状態や、色々な相談機関や居場所に行き、そして道草の家にたどり着いたこと、そしてだいぶ落ち着いてきて――――と言っても心の揺れはあり、パートなどで働き出しても続かず、道草の家に相談に来たりしながら――自立に向けてかなり進んでいる2人でした。

秋、深まりつつ…


 千葉も紅葉・黄葉が見られるようになりました。

 南西の窓から、斜め先に見える大きないちょうの木、少し黄緑になって来ました。毎年、黄葉が楽しみですが、一週間位で散ってしまいます。

 そして、もう12月、今年も一ヶ月足らずとなりました。月日の経つ早さを、毎年感じます。子どもの頃はこんなことは感じなかったなーと思います。

 そう、子どもの頃は毎日遊ぶのが楽しみで、時の流れなど考えなかった、と思います。そして毎年、一つずつ年が大きくなることは楽しみでした。

 でも中学生になると、思春期、親への反抗心も出て来て、早く大人になりたい! と思いました。

 青年たちはどうでしょう。「大人になっているのに働いていない」、「時々パートをするだけでいいのか」など、時が過ぎるのを辛く感じる青年も多いと思います。

2017/11/01

好奇心


”ふるさと”のことを書きながら、田舎で過ごした幼児の頃のころを思い出しました。

 町中(まちなか)をちょっと離れた所に桑畑があり、一人で桑の実(いちごのようでもっと甘い)を食べながら、町の向こうの山脈を見ながら「あそこの山の向こうはどうなっているのだろう、石川町と同じような町があるのだろうか」と思いました。

ふるさと


姪の発案で、10月末の土日に親戚が集まりました。

福島県の白河から車で30分ほどの所に石川町があり、青森から、福岡から、東京・千葉から、と19人が集まり、温泉旅館(猫啼温泉)に泊まり、夜遅くまで(明け方まで)、話はつきないようでした。私は早く寝ましたが、息子はいとこのだんなさんたちとロックの話など盛り上がっていました。

2017/10/01

それぞれの歩み


にきこもりの青少年の居場所を開いてちょうど17年になります。多くの青年が居場所、“青年の集い”に参加し、しばらく過ごし去って行きました。“たまに参加する”という青年も多くいますし、数年たって再び来所するようになる場合もあります。また、働き出して、フルタイムに近い形なので、来れないのでメールをよこしたり、電話で話をすることもあります。

やはり、何とか働き出しても、職場の人間関係などに辛さを感じるようです。特にこちらから“働いたら”と勧めるわけではないのですが、“働かなければ”という思いが強い青年が多いかもしれません。また、「本当に働きたい気持ちになったら働く」という青年もいます。

そして、道草の家に来るようになったきっかけ、過程も様々です。

柿の実? 紅葉?


 隣の家が取り壊されたので、その隣の家の庭が見えるようになりました。北西側の小さな窓から、大きな木にオレンジ色の小さなものがそこここに見えます。

紅葉なの?それとも柿の実なの、と思いますが、千葉は暖かいので、紅葉は12月位からです。やっぱり柿の実だろうと思っているうちに、どんどん増えています。やっぱり柿の実だ!

家の庭にも柿を植えているのですが、全然なっていません。この家の建てた時、柿の実を植えたのですが、最初は割と実っていたのですが、だんだん少くなり、今年は0です。何か手入れが必要なのでしょう。

公園に生えている常緑樹の下に枯葉が、がさこそしています。常緑樹でもずーっと同じ緑色の葉が枝についているわけではない筈。落ち葉になり、新しい葉が生える。どういう期間なのかな。秋に多いのか気をつけて見たいと思います。

2017/09/01

“戦争”を考える


 8月はやはり“戦争”を考える月でした。

終戦の日(8月15日)からテレビでは、戦争の様々な場面を映していました。

秋、少しずつ


 ミンミン蝉は鳴かなくなり、夜になると鳴声を文字では表現できないような、虫の声が聞こえて来ます。日中の気温もやっと30°を下回るようになりました。

「どの季節が好きか」と聞かれれば「秋」と答えます。多分、私のエネルギーが秋に合っているのかもしれません。

2017/08/01

ロゴセラピー


 道草の家に参加する(メールや電話ででも)青年たちの多くは苦悩の中にいると思います。

6月号では“自分のエゴイズム”に悩む青年の言葉に、7月号では“寂しく苦しい日々を過ごした。生き方を変えなければ”という言葉に苦悩の姿を感じます。感性が鋭敏で真面目で深く考えるからでしょう。

夕日、夕焼け

 もう8月です。蝉が鳴いています。“一生懸命”という感じです。ミンミンミンミーンの声は短い命を一生懸命生きているんだよ、と訴えているような。土の中の長い生活から、地上に出て8日間――。
夜は虫の声も聞くようになりました。自然の移り変わり・・・毎年同じように。8月はもっと暑くなるかもしれません。台風もまだまだ来ます。

2017/07/01

大人(おとな)になる


 先月号で牟田武先生(NPO法人教育研究所)が講演会で話された「本人と家族の間の壁」「本人と社会の間の壁」について述べましたが、もう一つ大事なことを伝えそびれていました。先生は「今の若者は大人にならないうちに成人なってしまった」と言われましたが、私も本当にそう思います。

私と今ひきこもっている、働けない若者との年令の差は30~50ぐらいあり、社会状況も変わりました。

私が学生の時20才になり成人式(その頃から始まったようです)の通知が来ました。でも私は「20才になったけど、大人になった感じがしないので式には参加しない」と親や友人に言いました。

大きな木、小さな庭


 南面のガラス戸からは、腰かけていると空しか見えませんが、立ち上がって眺めると、正面には小さな家々と、遠くにマンションが見えます。左に目を移すと、大きないちょうの木が緑の葉をわんさかとつけているのが見えます。(左前の家の木です。)そしてその前にはうすい黄緑の花をつけた木がこちらに向けてゆれています。

2017/06/01

ひきこもりビジネスと支援


 
 先日、テレビで「ひきこもりビジネス」のことが放映されました。もう「ビジネス」としてとらえる人もいるようになったのだなと、ガクンとしました。
数年前にも名古屋のおばさん姉妹が、ひきこもっている若者を(親の了解は得ていますが)強引に連れ出し、施設に入れ、殆んどケアしないまま、事件が起きた、ということがありました。(少しは信念があったように思います)
今回は堂々と“ビジネス”としてやっており、〇〇円の費用を貰い、若者を連れ出し、アパートの一室に放置し、食事も満足に与えない、というものでした。

緑の葉


 先月号で崖に生えている10本くらいの木のこと、1階の風通しをよくするために冬に庭師さんに枝を切ってもらったが、春になっても半分の木しか葉が出てこない、庭師さんに「春に葉が出る程度に枝を切ってほしい、ときちんと伝えたら」という後悔の念を書きました。

でも、毎日、北側の窓から、そして道路へ登る階段の途中に立ち止まって見ていましたが、1か月たった今、1本を除いて(もともと幹が枯れた感じでした)、細い枝が沢山出て、葉がこんもりと茂りました。自然の力はすごいな、と思いました。

また、日頃、広間で大きいテーブルの一角に腰かけて、活動日は青年たちと話をしたり、親の方たちと話をしたり、相談を受けたいていますが、正面に小さな窓があり、そこから木の葉、緑の葉がゆれているのが見えます。目を上げて、それを見るのもいやされます。

2017/05/01

会報4月号を読んで(勝田茅生先生より)


(勝田先生はドイツではロゴセラピーの研究所を開き、ロゴセラピーゼミナールの講師として日本に年3回ほど来られています。このたび、暖かい文を寄せて下さいました)

親子の会話、親の対応

 親と殆んど話しをしない、或いはテレビを見ながらニュースなどについては話をするが、深い話をしようとすると、その場を離れてしまう、或いは、話しかけても返事をしないで、自分の部屋に行き、壁などを打ってあばれている音がする・・・など親の方々の悩みは大きく、どう答えたらいいか、充分な受容、共感ができなかったり、「ひきこもりには特効薬はないのですよ」と言ってしまって、後悔したり・・・ということが多い日々です。

緑の崖


 道草の家は、道路より下の崖、その下に建っています。崖(斜面)はすっかり、うす緑色のふきの葉でおおわれています。

道路へ出る階段を登り降りする時、また北側の窓からのぞくとふきの葉の緑が心を癒してくれるように感じます。

でも、崖に根をはった10本位の木には、3月末から、半分位しか葉が出ていません。

2017/04/01

働くとは?、社会生活とは?


 ひきこもる青年たち(彼、彼女)が社会へ出る(社会復帰)準備をする――という意味で居場所を開いて、9月で17年になります。

社会に出るとは?その社会とは?社会生活とは?

考えてみる必要があると思います。

単純に“働く”ことだけではないと思います。

水仙、すずらん

 3月末から、桜の開花のニュースを毎日聞くようになりました。千葉は東京より遅いようで、新検見川駅の向う側にある桜並木(道路のまん中に、桜が植えられ、芝生があるのです)を通ったら2分咲きくらいでした。
また駅まで向かう道の両側の庭先には、色とりどりの花が咲いています。私の知らない洋風の花、その中に水仙やすずらんがあるのを見るとほっとします。

2017/03/06

映画「この世界の片隅で」を見て

 先月号で「この世界の片隅で」について、テレビの解説を自分のイメージでとらえて、感じたことを書きました。
でも実際に映画を見ると、私のイメージとは全然違っていました。

蕗の薹


 道草の家は道路より下で階段を降りるのですが、その横の崖に蕗の薹が出ました。
毎年、スタッフが取ったり、近くを通った人が「採ってもいいですか、貰ってもいいですか」と言って、採って行くことがあります。
 先日は男性のスタッフと集いに参加した男性が採ってくれました。女性2人の計4人で分けました。茹でて酢味噌合えで頂きましたが、野の香り、ほどよい苦みで、早春を感じました。

2017/02/01

片すみで生きている感覚

私は内心「そんなはずはない、もとに戻るはずだ」と思いました。医院の奥の方ではリハビリをやっているようなのに、それもすすめません。
そしてケアマネージャーにそのことを話しましたら、高齢者向けの「筋トレ」をする所を紹介してくれました。

「この世界の片隅で」

 先月「『この世界の片すみで』というアニメ映画がとても人気がある」と言っているテレビ番組を見ました。それは、終戦前後と今の人々(庶民)は、同じように「『この世界の片すみで』つつまして生きている」という感覚で生きている、と言うのです。
「この世界の片すみで」というアニメ映画を見ていないので十分なことは言えませんが、「そうなのかな」と疑問を感じます。

 1月に雪が降りました。
先月号で新年を迎えるのは寒い冬が、身がひきしまっていい、と少々のんきなことを言いましたが、先日の雪は北海道がら九州まで降り、特に山陰地方は例年を越えが大雪となり道路で雪のために動けなくなった車が、長く連なっているのをテレビで放映されました。運転手の力だけではどうにもならない何時間も夜間もそのまま過ごしていました。

2017/01/06

去年はどんな年だったか、今年はどんな年にしたいか


青年たちに尋ねましたが、道草の家としてはどうなのでしょう。
  まず最近のこととして12月の紅葉狩りと、クリスマスは少人数でしたがとても楽しく過ごしました。
ボランティアの土屋さんの車で房総の中心にある亀山湖に行きました。暖かい、野菜いっぱいのいも煮(用意して、煮てある)とうどんを食べました。その後、亀山湖ぞいの道を歩いて行くと、対岸の崖は木が茂り、緑の葉の中に紅く黄色い葉がまばゆく感じました。

地域の中学生と

 先日、スーパーで買い物して、杖をつきながら帰る時、歩道橋の所で中学生と会いました。女子中学生が「荷物持ちましょう」と言ってくれたので持ってもらいました。後ろにいた男子中学生が「僕も持ちます」と言ってくれたので、右手に持っていた荷物、軽いのですが、持ってもらいました。

明けまして おめでとうございます


 春、夏、秋、そして冬となり新しい年になりました。
 日本は四季があり、四季が巡ることに時の流れを感じます。
 寒い冬に新年を迎えるのは身が引き締まっていいのかもしれません。日本は南北に長いので地域によって違うかと思いますが。
 今年も悩み多い青年達や親の方たちと一緒に悩み、楽しみ、語り合って行きたいと思います。
 今年もよろしくお願い致します。