2018/09/01

ひきこもりサポーターを受け入れて


今年も、千葉市ひきこもりサポーターフォローアップ実習の場として、10人ほどのサポーターを受け入れています。今までに4人の方が来所しました。

 ご自分の体験を交えて、現在のひきこもりの問題を話し合うのは、興味深いことです。「なぜひきこもりが増えたのだろう」という話題も有りました。

 以前は、生活がそんなに豊かでなかったし、親の働く姿が何となく見えたし、「大人になったら働くもんだ」という認識が育って行ったようです。私の子供が小学生の頃は親は企業戦士、働く姿そのものは見えませんでしたが。「夜遅くまで働いている」という思いは有ったようです。

 でも、成績第一、良い高校、良い大学に入って、良い就職(安定している会社)をすることが理想になって来ました。そうした中で、中学、高校などでグループが出来て、それに入れない生徒は不登校になり、そしてそのまま、ひきこもってしまう場合も多くなって来ました。

「ひきこもりが多いのは日本だけか」と問われたのですが、「韓国も多い、韓国も学歴を重視するから。欧米では子供の頃から“自立”ということを、家庭や学校教育の中で重視しているので、20才過ぎると家から出て自分で生活をする、大学などの学費は無料で働きながら大学に行く――という話もある」(私の知識)と話しました。

他の日の、他のサポーターの方は、「うちの息子は小学生の頃から学校に行かず、でも元気に過ごして、今は仕事をし、結婚もして子供もいる」という話をしました。

そのときは、青年は一人で女性でしたが、「他の家庭のこと、親子のことなど知って社会に触れた感じがした。自分の親は近所付き合い、親戚付き合いをしなかったので」と言いました。

またサポーターの方は「青年が話をしてくれて、話が出来て良かった」と、話されました。

道草の家の居場所に参加する青年は、割と話をする青年と、自分からはあまり話さない青年など様々です。でもほとんどは、だんだん話すようになっていきます。また、強い口調でアドバイスされるのも、自分を否定されるように感じます。