2019/04/01

ひきこもり


先日、テレビのニュースで「40歳~61歳のひきこもりの人数は613000人」と言っていました。そして「男性が四分の三、就職氷河期の影響」とも言っていました。

私が“ひきこもり”に関わりだした頃は、不登校とひきこもりが一緒に問題視されて、「就職できないからひきこもった」というイメージはありませんでした。

そして、学校時代は勉強をしていれば過ごせるし、友達が居なくても変な目で見られないけど、卒業すると“就職”は人間関係が伴うので“こわい”というイメージになりがちです。まず“面接”の時にどう話したらいいか分からない、“話せない”と思い、進めません。通信高校、通信の大学までは行かれる、公開授業には出られる、でも卒業した後、他人と交わる、話をする場には出られない、家に引きこもる――ということも。

「道草の家」に来所する青年たちも、繊細な性格なのか、集団行動が苦手、などで、学校時代、休み時間は教室に残っていて、引け目を感じていた、と言います(いじめがあった訳ではなく)。

また、いじめがあった訳では無いけれど、クラスメイトに気を使い、疲れて登校出来なくなった――と言う青年も居ます。

親が人によく気を使う、その影響を受けて、人に気を使い、疲れて仕事が続かなくなる――という場合も。

“ひきこもる”ことの要因も様々です。

不登校からひきこもりへ、就職の挫折からひきこもりへ、親との葛藤からひきこもることもあります。そして、ひきこもりからの脱出も様々です。居場所としての雰囲気がちょうど合って、落ち着いて来て、自己肯定感も出てきて、働き出す青年も居ますが、私と合わなかったり、青年同士が会わない、葛藤が起きたりして、来なくなる場合もあります。――「あの青年は今どうしているだろう…」…。

手紙をくれる青年も居ます。新しいことを始めた――との言葉。嬉しくなります。去年の「ひきこもりサポーター養成講座」で、にこにこしながら挨拶をする青年。以前、青年の集いに参加したり、パソコンで会報などを打ってくれた青年でした。

自分のひきこもり体験をどう活かすのだろう…。

ところで、会報を毎月発行するようになって、17年と8ヵ月。最初はワープロでした。そして「自分の原稿は自分で打つように」と言ってました。イラストは、誰かが描いてくれます。「青年の思い」、「親の思い」も載せたいと思い、「誰に頼もうか」と考え、私自身の文章も「何を書こうか」と考えますが、切羽詰らないと考えられなくて、いつもぎりぎり。今日も打ち込んでくれる方が来る時間が迫っています。