2017/05/01

親子の会話、親の対応

 親と殆んど話しをしない、或いはテレビを見ながらニュースなどについては話をするが、深い話をしようとすると、その場を離れてしまう、或いは、話しかけても返事をしないで、自分の部屋に行き、壁などを打ってあばれている音がする・・・など親の方々の悩みは大きく、どう答えたらいいか、充分な受容、共感ができなかったり、「ひきこもりには特効薬はないのですよ」と言ってしまって、後悔したり・・・ということが多い日々です。

私は、「これからどうしたらいいか、親として協力したいので、教えてほしい、一緒に考えたい」と言ったらどうか、「できるだけ会話を続けるには、どう受け答えしたらいいか」などを親の方々に伝えてはいますが、十分にはできていないのを感じます。

「家族支援教室(全6回)」の案内を1月号に同封しましたが、私は3回ほど見学させて頂きました。私も考えていることをすっきりまとめてあり、とても参考になることが多くありました。

しばしば「ひきこもっている子どもは辛い思いをしているのだから『全面的肯定しよう』『家庭を安心、安全な場にしよう』」と色々な親の会で言われていますが、「それだけでいいのかな」と疑問を感じて来ました。それに対する答えもありました。

家族支援教室ではポジティブなコミュニケーションを勧めています。“積極的な”会話です。「肯定文で」「自分の感情を言葉にして伝える」「具体的な行動を言う」「協力を申し出る」など、意識して話すことです。

そして、「全てをやって上げる」のではなく、「足りないものがあり、子どもが動かざるを得ない状況を作る」ことが必要です。それは、親に自分から頼む、という“接点づくり”をするきっかけになります。

子どもが親や家族と会わなくてもすむ状態は、子どもが「今のままでいい」という思いにさせ、“変化”しないことになります。“ほどほどに困り感”が必要。親としては、子どもに「働いてほしい」という願いが強いのは分かりますが、一足飛びに“働く”ということは無理だと思います。

まず、親と、そして家族との接点作りをし、会話を増やしていることではないでしょすか。そして外部の人との接触、交流(支援を受けながら)ができるようになるのではないか、と思います。